ケーススタディ
どこを触ればいいかわからない?DNS設定が複雑化したサイトのサーバー移行で注意すべきポイント
CASE
サーバー移行時に発覚しやすいDNS設定の属人化と混乱の原因
サーバー移行の相談でもよく出てくるのが「DNS設定が複雑すぎて、誰も全体を把握していない」というケース。
過去の運用や担当者変更によって設定が積み重なり、移行時にトラブルが起こりやすい。
サーバー移行の話が出たとき「DNSをどこで管理しているかわからない」「設定の意味を誰も説明できない」「触るのが怖くて手を出せない」といった状態になっていませんか?
DNSは一度設定すると長期間変更されないことが多く、その結果、設定だけが積み重なりブラックボックス化しやすい領域です。
この状態でサーバー移行を行うと、思わぬトラブルが発生する可能性があります。
Contents
DNSとは
DNSは、ドメイン名とサーバーの情報を結びつける仕組みです。
主に次のような情報を管理しています。
- Webサイトの接続先
- メールサーバー
- 外部サービス連携
- サブドメイン
DNSが正しく設定されていないと、サイトやメールが正常に動きません。
DNSが複雑化しやすい理由
なぜDNSの設定が複雑化しやすいのでしょうか。その原因をいくつか挙げてみました。
管理会社・担当者が何度も変わっている
制作会社、システム会社、社内担当者など、関わる人が増えるほど設定の意図が引き継がれにくくなります。
サービス追加のたびにレコードが増える
メール利用、フォームの追加、外部サービスの連携、CDNの追加など、変更や追加が行われる度にDNS設定が増え、整理されないまま残ります。
使っていない設定が放置されている
追加されるだけでなく、過去に使っていたサービスの設定が削除されずに残っているケースも多くあります。
設定内容のドキュメントが存在しない
変更の度に更新するようなルールがない、担当者が変わることで管理が煩雑になるなの理由で起こりがちです。
「なぜこのレコードがあるのか分からない」状態が最も危険です。
DNSが整理されていない状態で移行すると起こる問題
DNS設定が不明瞭な状態でサーバー移行を行うと、どのような問題が生じるのでしょうか。
| ✔ サイトやメールが突然使えなくなる | 不要なレコードを消したつもりが、実は現役だった、というケースもあります。 |
| ✔ 一部のサービスだけ動かなくなる | 特定のサブドメインやAPI連携だけが停止することがあります。 |
| ✔ トラブル時に切り戻しができない | 元の状態が分からないため、DNSを戻す判断ができません。 |
安全にサーバー移行を進めるためのDNS整理手順
サーバー移行を安全に行うために必要な、DNS設定の整理する手順を確認します。
1. 現在のDNS設定をすべて書き出す
まずは、レコード種別(A / CNAME / MX / TXT など)と値、それぞれの用途を一覧化します。
各レコードの用途はWeb、メール、外部サービス(サービス名)などに加え、すでに残すものか、不要なのかについても確認しておきましょう。
判断がつかないものは、いきなり削除しないのが鉄則です。
2. サーバー移行に必要な最小構成を把握する
今回の移行で必要なのは、Web・メール・関連サービスなど、どこまでかを整理します。
3. DNS切り替え前にTTLを短く設定
TTL(Time To Live:反映までの待ち時間)を短くしておくことで、トラブル時の切り戻しがしやすくなります。
DNS整理時の注意点
DNS設定情報を整理する時の注意点をまとめました。
| ● メール(MXレコード)は最優先で確認 | DNSトラブルで最も影響が大きいもののひとつがメールです。 |
| ● TXTレコードは削除に注意 | SPF / DKIM / DMARC / 各種認証が含まれている可能性があります。 |
| ● 作業前後で必ずバックアップ | DNS設定は元に戻せない場合もあるため、作業前の控えは必須です。 |
まとめ:DNSは「触る前の整理」がすべて
DNSは複雑になりやすく、放置されがちな設定領域ですが、サーバー移行では最重要ポイントのひとつです。
- 全体を把握する
- 不要なものを見極める
- 変更は最小限に
この考え方で進めることで、DNSが複雑な環境でも安全に移行できるでしょう。
使用するサーバーや契約プランなどにより、手順や必要な作業は異なります。本記事では一般的な内容をご紹介しておりますのでご了承くださいませ。
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