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サーバー移管して終わりじゃない!安定運用のために必要な保守体制とチェック項目まとめ

CASE

サーバー移管後に必要な保守・運用体制とサイトを安定稼働させるための実務ポイント

サーバー移管はゴールではなくスタートです。
移行後の保守体制が整っていないと、更新の遅れや不具合の発見が遅れてトラブルにつながります。

サーバー移管が無事に完了しても、安心するのはまだ早いかもしれません。
実は、本番運用に入った直後がもっともトラブルが起こりやすいタイミングとも言われます。
移行時の設定漏れ、URLやパスのズレ、メール設定の不整合など──
これらは移行直後にしか発見できない種類の問題で、放置するとユーザー影響が出るだけでなく、SEOや信用にも悪影響につながります。
今回は、移管後の保守・運用体制をどのように整えれば安心してサイトが面倒見できるのか、運用実務者の視点で詳しく解説します。

サーバー移管後に必要な保守・運用とは?

サーバー移管を行った後、どのような点に気をつけてチェックを行ったら良いのでしょうか。
いくつか例を挙げて紹介します。

動作監視(サイト・サーバー両方)

移行直後は特に、サイトが正常に表示されているか、速度が不自然に遅くなっていないか、サーバー負荷が増加していないか等を継続してチェックします。
監視ツールを入れると自然発生が自動で通知されるので安心です。

エラーログ/アクセスログの確認

何か不具合が起きた時、ログは唯一の証拠となります。
移行後は必ず、PHP・サーバー・アクセスなどのログを数日は細かく確認することで、違和感をキャッチすることが大切です。
特に404の増加はSEOにも直結するので注意が必要です。

参考記事:
サーバー移行すると検索順位が下がる?SEOへの影響ポイントと正しい移行チェックリスト

バックアップ体制の再構築

バックアップは設定を忘れがちな項目の1つです。
旧サーバーで行っていたバックアップ設定は、そのまま引き継げていないケースは多々ありますので、最低でも次の内容については再設定をしておくと良いでしょう。

  • ファイルバックアップ
  • データベースバックアップ
  • 取得頻度(毎日/毎週)
  • 保存期間
  • 保存場所

CMSのアップデート管理

WordPressなどのCMSを使っている場合、移行直後はテーマやプラグインの互換性を慎重に扱う必要があります。
アップデートは影響が出やすいため、ステージング環境で事前検証を行い、自動アップデート制御をすることを推奨します。

参考記事:
サーバー移行前のテストは必須!検証環境で発見できる不具合と作業手順を徹底解説

メール設定の動作確認

メールはDNS伝播との関係もあり、思わぬ遅延や不達が生じることもあります。
移行後 72時間程度は、送受信メールの監視(未着や未送信)や迷惑メールの判定、SPF/DKIM/DMARC の有効性などを重点的に確認すると良いでしょう。

セキュリティ対策の再確認

新サーバー側に合わせて、次の設定についても見直しておきましょう。

  • WAF設定
  • SSHアクセス制御
  • ファイアウォール
  • 不正アクセス検知

特に WordPress の場合はログインする機会が急増することが多いため、対策は必須です。

保守体制を整えるためにやっておくと良いこと

サーバーの保守と一言で言っても、具体的にどのようなことを行うのでしょうか。

保守範囲を明確にする

サーバーの契約から管理を依頼しているケースはわかりやすいですが、契約と管理者が別の場合や、自社ですべて管理する場合など、責任の範疇も異なりますのでしっかりと整理しておく必要があります。
サーバーとサーバー上のサイトの管理が別れているケースもあるので、CMSやプラグインの管理についても確認をしておくとよいでしょう。
また、ドメインやメールの管理は自社で行っているケースも多いです。
管理の範囲を曖昧にしておくと、後ほどトラブルを呼ぶこともあります。

運用ドキュメントを作成する

サーバーやWebサイトなどは、専門的な知識がないとわからないと思われがちで、社内でも特定の担当者による属人的な管理を行っているケースはよくあります。
しかし、担当者の退職や外注先がなくなることで対応が引き継がれないことも。
次の点については最低限、社内でドキュメントに残して共有をしておくと良いでしょう。

  • サーバー情報
  • DNS設定
  • バックアップ手順
  • 復旧手順
  • 更新フロー

万一の復旧対応フローを決めておく

何か不具合や障害が生じたときには、どこに連絡をするのか、また対応すべき優先順位についても決めておくことが望ましいです。
トラブルの詳細は様々なので、すべてを準備しておくことは難しいですが、緊急時の動きについて検討をしておくだけでも不測の事態のときに慌てずに対応ができます。

移管直後の定期作業チェックリスト

移管後1ヶ月程度は週次などで次の項目について監視を行うと良いでしょう。

  • サイト応答速度チェック
  • 404エラー数チェック
  • バックアップの取得状況
  • CMSとプラグインの更新状況
  • セキュリティ異常ログチェック

まとめ:移管はゴールではなくスタート

サーバー移行は作業の一区切りではありますが、その後の運用が肝心となります。
監視体制、バックアップ体制、ログやセキュリティチェック、CMS管理など、これらが整うことで安心してサイトを運用できるようになります。
移管後にきちんと保守体制を作り込むことで、サイトの安定性だけでなく、企業の信用にもつながっていくことでしょう。

 


使用するサーバーや契約プランなどにより、手順や必要な作業は異なります。本記事では一般的な内容をご紹介しておりますのでご了承くださいませ。
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