ケーススタディ

「サーバーを移行したら検索順位が下がった…」
このようなケースは意外と多く耳にします。

しかし、正しく移行されている限り、サーバー移行そのものが直接SEOのマイナス評価になるわけではありません。
問題が起こる要因として、移行時に起こりやすい設定ミスをしていたり、移行による技術的条件の変化などがあります。
今回は、サーバー移行時にSEO観点で気をつけるポイントや、順位下落を防ぐためのチェック項目を解説します。

サーバー移行で起こりやすいSEO影響とは？

サーバーを移行することでよく見られるSEOへの影響として、次のようなものがあります。

1. 表示速度の変化

Googleはページスピードを評価基準のひとつとして扱っています。
新サーバーのスペックが低かったり、キャッシュ設定が不十分だったりすると、速度低下 → SEO低下 につながることがあります。

2. 404エラー・リンク切れの増加

移行時のURL変更やパスのズレで404が増えると、クローラーが正常に巡回できず評価が落ちる場合があります。

3. SSL設定のエラー

「https が安全ではありません」と表示されると、ユーザーだけでなくGoogleも安全性に疑念を持つため、SEOに影響が出やすい要素です。

4. サイトマップの不整合

XMLサイトマップが旧サーバーのまま／URLが切り替わっていないと、Googleがページを正しく認識できません。

5. robots.txt の設定ミス

移行直後に「クロール禁止状態」のまま公開してしまうことは、意外と見られるようです。

SEOに影響が少ない移行を行うための事前準備

旧環境と“同じ仕様”を新環境に再現する

移行前の環境が古かったりスペックが低かったりが要因で、移管を行う場合は、まずはその水準を満たすことが前提とはなりますが、なるべく旧環境と同じ状態に近づけることで、影響は少なくなります。

キャッシュの設定やリダイレクトの動きなど、引き継げるものはそのままの仕様にしておくことも対策の一つとなります。

URL構造を変えない

各ページのURLは、移行前後で変えないことが望ましいです。
移行をきっかけいにURLを変えてしまうと、Googleは新しいページと認識します。
どうしても変更が必要な場合は301リダイレクトを設定し、評価が引き継がれるようにすると良いでしょう。

サイトマップ（XML）を更新してサーチコンソールに送信

サイトマップを新サーバーのURL（ドメイン変更の場合）で生成し、送信をし直します。
その後、エラーが出ていないかを確認しましょう。
こちらを行うことで、Googleへの反映速度が大幅に変わります。

移行後に行うべきSEOチェック

サーバー移行が完了したら、次の点について確認を行いましょう。

SEO順位が一時的に下がる現象の要因

サーバー移行後に検索順位が一時的に下がることがあります。
これはクローラーによる再評価やキャッシュの再構築、サーバー応答速度の変化など技術的な理由によるものが多く占めており、数日〜数週間程度で戻るケースが一般的と言われています。

長期間続く場合は別の要因（コンテンツ評価や設定ミスなど）も疑ってみましょう。

まとめ：正しく移行すればSEOへの影響は最小限にできる

サーバー移行自体がSEOに悪影響を与えることはありません。
影響が出るのは、

• 技術的なミス
• 設定漏れ
• 速度低下

このような“移行作業に伴うエラー”が原因です。
事前に仕様を揃え、移行後のチェックを行うことで、検索順位への影響を最小限に抑えられます。

参考記事：
ネームサーバー切り替えとは？サイトが一時的に見られなくなる原因と安全な移行手順
サーバー契約終了やセキュリティ更新に備える！安心して移行するためのチェックポイント

使用するサーバーや契約プランなどにより、手順や必要な作業は異なります。本記事では一般的な内容をご紹介しておりますのでご了承くださいませ。
個別の相談につきましては、お問い合わせからお願いいたします。